特集
もっと知りたい野菜づくり ~スイカ編~ vol.02
スイカ栽培を成功させるポイントその1 ~肥料の与え方と効かせ方~
スイカは果実が着いてから肥料分を多く必要とします。雌花が咲く前に肥料が効きすぎると果実が着きにくくなったり、収穫間際になって肥料が効きすぎると甘味が少なくなったりします。肥料の施し方は土質・栽培時期・品種によって多少違いがありますが、いずれにせよ効かせ過ぎは禁物です。特に露地栽培ではこの肥料の施し方でスイカ品質の良し悪しが決まると言っても過言ではありません。
さらにその年の降雨が多いか少ないか、いつ降るかといったことも肥料の効き方に影響を及ぼします。果実が着くまでは、ツル先の動きで肥料の効き具合を判断しましょう。
肥料の効き具合の一例
写真①が適正な状態です。節ごとにツルが折れて伸び雌花と雄花が追いかけるように咲いています。
写真②は肥料が効き過ぎの状態です。ツルが立ち上がりまっすぐに伸びて太くなっています。果実が着いてからは、主に果実の形や大きさ・縞模様などが基準となります。
写真③は適正な状態の一例で、交配後7日目の果実です。果皮が淡黄緑で縞模様が細く淡い様子が見て取れます。
交配までは控えめに、果実が着いてからは一気に。
交配までは肥料は控えめでじんわりと、果実が着いてからは一気に効かせましょう。施肥基準は土質で異なりますが、一般に砂質でなければ全量チッソ成分で12~15㎏の3~4割を基肥として残りを追肥とします。元肥は有機質などの緩行性肥料を使用します。また追肥をおく前後に雨が降らないようなら、一緒に水も与えます。
また肥料が効き過ぎないようにするために必要なことは畑の水はけをよくすることです。降雨後に水たまりのできない畑は水はけがよいので、比較的栽培しやすい畑です。逆に水のたまりやすい畑は滞水しないようにうねを高くしておく必要があります。
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